X JAPANは楽曲数よりも書籍発行数が多い、珍しいバンドです。
2015年時点でAMAZONでX JAPANを検索すると書籍だけで「1,298件」もヒットします。
それだけX JAPANには語り切れない程の魅力が潜んでいる裏付けでもありますが、「何から読めばいいの?」という方も多くいらっしゃると思います。そこで筆者が厳選したX JAPANファンなら絶対に読んでおくべき書籍をご紹介します。
ノンフィクションライターの小松成美が、長年の取材をもとにYOSHIKIの半生を描いた書籍です。YOSHIKIの生い立ち、X JAPANの解散、hideの死、TOSHIとの確執から再会、そしてX JAPANの復活までを時系列でまとめており、YOSHIKIの「Art Of Life」を垣間見ることができる作品です。冒頭のhideの死から葬儀までの流れは、ファンならずとも涙なしには読めません。YOSHIKIはこの書籍発売ごろから、父親の自殺についても、公の場で語り始めるようになりました。長年のファンからすると、既知の内容が多いですがYOSHIKIを知る入門書として最適な一冊です。
洗脳から脱却したTOSHIがまず取り掛かったのがこの本の執筆です。X JAPANのボーカルとしての苦悩、前妻との出会い、そこから始まった地獄のような洗脳の日々が生々しく記録されています。また各メンバーとのエピソードも少なからず盛り込まれており、特に解散前後のhideとのやり取りは、hideの優しさや心遣いを改めて知ることができます。
hideの実弟であり、パーソナルマネージャーであった松本裕士が、兄・松本秀人とアーティストhideの両面を回想録的にまとめている作品です。兄弟の絆、知られざるhideの素顔や苦悩、死の前日の様子・・そして運命の5月2日・・弟として、パーソナルマネージャーとして、常にhideの隣にいた彼だから語れるエピソードが満載です。hideの死後、何かと批判されがちな松本裕士氏ですが、やり方はどうであれ、彼がいなければ、死後10年以上経過した今でも、ここまでhideが世間に取り上げられることはなかったとも思います。
TAIJIが生前に書き記した自伝です。X脱退後、憧れだったラウドネスに加入し、順風満帆に見えたアーティスト人生。しかしその後のTAIJIの消息はほとんど世間の話題になりませんでした。その裏でTAIJIが生きた栄光と挫折の壮絶な体験がまとめられています。
付録には90~91年頃に作曲したHIDEとTAIJIによるタッピングを絡めたアドリブ曲「Jungle」が収録されており、X時代の荒々しいプレイを聴くことができます。
如何でしたか?上記の書籍は、おもに各メンバーの自伝的内容を中心にした云わばX JAPANの入門書です。よりDeepなX JAPANを知りたい方のために、筆者が特にお勧めできる名著たちはこちらの記事で紹介しています。