1991年~2017年の26年間で通算8回の紅白歌合戦への出場を果たしているX JAPAN。本記事では紅白歌合戦へ出場した年と演奏楽曲を一挙にまとめています。
※記事の最後には2018年の出場予想についても追記しました。
演奏曲:Silent Jealousy
X JAPANの紅白初出場は1991年です。当時Xのようなロックバンドが紅白に出場すること自体が珍しい時代でした。HIDEは紅白歌合戦への出演について、「俺達が紅白に出れば、『紅白に出た人達だ』ってファンの子達が世間から白い眼で見られなくなるかなと思って。紅白に出演することで、ファンの子達に「市民権」を与えられるんじゃないかと思う。」と語っています。
演奏曲:紅
この年の紅白はYOSHIKIが「Tears〜大地を濡らして〜」を作詞・作曲し、出場歌手で大合唱しました。その印象が強いためか、X JAPANが何の曲を演奏したのか、あまり話題になりません。しかしX JAPANファンなら忘れてはならない、もうひとつ大事なことがありました。実はこの紅白が、HEATH X JAPAN加入後、初のテレビ出演だったのです!
そしてHEATHが初のライブステージに立つのは、さらに1年後・・「1993.12.30〜31 X-JAPAN RETARNS 東京ドーム2DAYS」でした。そう考えるとHEATHのキャリアってすごい!
演奏曲:Tears
1993年の紅白出場は、直後に東京ドームで初のカウントダウンライブを控えていたこともあり、白組トップバッターで出場。演奏曲は前年に合唱した「Tears」のX JAPANバージョンを披露しました。一方、東京ドームは入場が始まっていて,紅白を見れないファンのために、スクリーンで生中継されていました。
演奏曲:Rusty Nail
過去5回出場した中で最も話題になっていない(なりづらい)のがこの年の紅白。演奏曲はライブの定番曲「Rusty Nail」でしたが、サビの部分はCD音源がミックスされています。(この当時のTV出演で「Rusty Nail」を披露する際、特にサビ部分は、ほぼ毎回CD音源が乗っかっていましたね・・汗)そんな事情もあってか、時折組まれるNHKのX JAPAN特集ですら、この年の演奏はほとんど使われたことがないのでは?
演奏曲:Forever Love
ファンなら決して忘れられない1997年の紅白。X JAPANとして最後の演奏、最後のテレビ出演、そしてhideのX JAPANとしての生前最後のステージです。ラストライブを終えて、メンバー全員、満身創痍で奏でるForever Loveは「X JAPANの終焉」を日本中の誰もが実感した瞬間でした。
演奏曲:「紅白スペシャルメドレー~We are X!~」
2015年はX JAPANにとって18年ぶりの紅白歌合戦への出場となりました。演奏曲は「紅白スペシャルメドレー~We are X!~」と銘打ち、YOSHIKIとToshlによる幻想的な「Forever Love」からメンバー全員による「Born To Be Free」へと繋げる特別なメドレーを披露しました。
Toshlの「X JAPANが紅白歌合戦へ帰ってきたぜー!」というMCが全国に轟き、まさにお茶の間を巻き込んだ圧巻のステージとなりましたが、この選曲には当然YOSHIKIならではの意図がありました。
ファンの皆さんなら当然お分かりだと思いますが、2015年の紅白で最初に披露した「Forever Love」は1997年の紅白歌合戦で披露された楽曲です。
1997年の大晦日は解散コンサートである「THE LAST LIVE」を終え、そのままNHKホールに直行。後にhideが「紅白のことはほとんど覚えていない」と語ったように、メンバー誰もが満身創痍の中で演奏され、X JAPANの終焉を日本中の誰もが実感した瞬間でもありました。
まさに2015年の紅白は1997年の「続き」であり、「Forever Love」から、X JAPANにとってこれからの飛躍を意味する「Born To Be Free」へ繋げたことは、紅白で止まったX JAPANの時計が動き出す瞬間を日本中に印象づけるYOSHIKIならではの演出だったのです。
演奏曲:「紅」
2016年のX JAPANは紅白側の企画演出に「乗っかる」形で話題になった年でした。そう、この年話題の映画となった「シン・ゴジラ」とのコラボレーションです。「シン・ゴジラ」が大晦日の渋谷に向かって進撃を続けるという演出が突然始まり、なぜかゴジラに「良質な歌を聴かせると撃退できる」というストーリー。サービス精神旺盛なX JAPANはYOSHIKIが「僕たちが止めます」と乗っかり、Toshlが「ゴジラを倒すぜー!」と紅を熱唱。X JAPANの演奏を聴いたゴジラは、映画のラストシーンのように体が凍結。日本の大晦日の平和は守られましたとさ・・という壮大?な演出で、一躍話題を浚いました。
演奏曲:「ENDLESS RAIN 2017紅白スペシャル」
2017年の紅白歌合戦はX JAPANにとって、YOSHIKIにとって、そして全国のファンにとって待ちわびた日となりました。紅白のステージ立つわずか8か月前・・X JAPAN復活後、2度目の日本ツアーを2か月後に控えた2017年5月9日・・衝撃的なニュースが報じられました。-YOSHIKI緊急手術- 長年のドラムプレイで蓄積されたYOSHIKIの頸椎は悲鳴を上げ、手術不可避の状況に追い込まれたのです。放置すればドラムプレーはもちろん、日常生活にも影響を及ぼしかねないというひっ迫した状況の中、YOSHIKIは手術を決断します。それは同時に「ドラマーYOSHIKIの引退」を意味するものでもありました。
日本ツアーはドラムプレー一切なしの「アコースティックライブ」に切り替えられ、首にいつも以上に大きなコルセットを巻き、ほとんど首を動かせない状態のなか、無事にツアーは完遂。そしてYOSHIKIは周囲の反対を押し切ってドラム復帰を決断します。
そして2017年大晦日、ファンが固唾を飲んで見守る中「ENDRESS RAIN」をToshlと奏でたYOSHIKIが向かったのは透明に輝くドラムセット。主人を待ちわびていたかのようなドラムセットを前にYOSHIKIは「紅」を演奏します。それは手術から約8か月・・二度と叩けないと言われたドラムをYOSHIKIの不屈の精神が凌駕した瞬間でした。
ちなみに意外なのはX JAPANの代表曲である「ENDRESS RAIN」が紅白で演奏されたのはこの年が初めてです。選曲もそういった理由から「ENDRESS RAIN」に決まったそうです。
2015年から3年連続で紅白出場中のX JAPAN。2018年は果たして出場するのでしょうか?実は11月11日時点で既に答えは出ています。はい、今年はX JAPANとして紅白に出場することは(ほぼ)ありません。
なぜならToshlが今年の大晦日に金沢市県立音楽堂コンサートホールで行われる「カウントダウン・コンサート2018-2019」への出演が早々に決まっているためです。このニュースを見たとき「X JAPAN出ないのか・・」と残念に思ったファンもいると思いますが、諦めるのはまだ早い。YOSHIKI単独で出演する可能性はかなり高いと思われます。そう今年の夏、各方面で話題となったHYDEとのコラボ楽曲「RED SWAN」を引っ提げての出場です。楽曲を提供しているアニメ「進撃の巨人」はNHKが放送していることもり「進撃の巨人」とのコラボパフォーマンスも期待できそうです。正式発表を楽しみに待ちましょう。Toshlの大晦日コンサートも行ける方は、是非足を運んでみてください!チケットは11月14日から発売開始です。